有害産業廃棄物フェロシルトについての申し入れ書

戻る

TOPへ

大分市長 釘宮磐殿

2006年3月22日

日本共産党中部地区委員会
        委員長 河 野 武 男

日本共産党大分市議団
        団 長 大久保 八 太

フェロシルトは、大阪に本社がある化学メーカー石原産業が2001年から生産・販売していた土壌補強材、土壌埋め戻し材です。酸化チタンの製造工程から排出される汚泥を処理し生産されたもので、2003年に三重県が「リサイクル推奨品」に認定したため、三重・岐阜・愛知・京都の各府県内などで、販売・埋め立てなどに使用されてきました。ところが2005年フェロシルトに、環境基準を超える六価クロム、フッ素、放射性物質のウランやトリウムなどが含まれていることが判明し、東海地方では大問題となりました。

販売した量は70万トン以上といわれており、各府県は期限を定め、撤去命令を出しています。石原産業から「15万トンを大分市松岡にある管理型最終処分場に持ち込みたい」と申し出があり、大分市との協議が続いていると聞いています。

3月16日付『伊勢新聞』は、「三重県議会健康福祉環境森林常任委員会で、石原産業から『神戸市の最終処分場への搬入先の確保と九州の2ヵ所は、来月中に契約できるめどがたった』と報告があった」と報道しています。九州の2ヵ所のうち、1ヵ所は大分市であることは間違いありません。協議中であるにもかかわらず、三重県に対し、「契約のめどがたった」と報告する石原産業の企業としてのモラルが問われます。

3月17日付『中日新聞』は、「岐阜・愛知・三重の3県・5カ所の処分場から『特別管理基準』とされる1リットル中1・5ミリグラムを超える六価クロムがみつかった」と報道しています。総量は3100トンですが、フェロシルトは、チタン鉱石精錬後の産廃汚泥を原料としてつくられた「製品」ですから、化学物質の構成が一定せずばらつきがあり有害物質の含有量が不透明であり、市民の生活環境に大きな影響を及ぼすおそれがあります。さらに、石原産業は、三重県から不正製造処理を行ったと告発を受けている企業です。

また、持ち込み予定の最終処分場浸出水の放流先は、大野川水系であり、市民の大切な生活用水の水源に流れ込むことになります。

 よって、下記の2点につき申し入れます。

1 有害物質の含有量が不透明で、市民の生活環境に大きな影響を及ぼすおそれが
  あることから、フェロシルトの持ち込みについての石原産業及び産廃業者との協議
  は直ちに中止をすること。

2 有害産業廃棄物フェロシルトは大分市内の管理型最終処分場には持ち込ませない
  こと。

TOPへ

戻る